rainbow-project http://rainbow-project.jp Just another WordPress site Tue, 31 Oct 2017 07:24:54 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.8.17 【LGBT用語解説】パンセクシュアル(全性愛者)とは? http://rainbow-project.jp/pansexual/ Wed, 27 Sep 2017 10:07:31 +0000 http://rainbow-project.jp/?p=118 セクシュアルマイノリティと呼ばれる人たちには、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)の他にも様々なタイプの人がいるのです。

例えば、バイセクシュアルは「男性も女性も好きになる両性愛者のこと」ですが、実はパンセクシュアルと言って「好きになる相手の性別は問わない全性愛者」という人もいるのです。

ここでは、パンセクシュアルについて説明していきたいと思います。このページを読めば、バイセクシュアルとパンセクシュアルの違いもわかります。

性別問わずに好きになれるって変?

LGBTに限らず、どんな人もそれぞれ性のあり方(セクシュアリティ)というものを持っています。その中には「どの性別の人を好きになるか」を表した、「性的指向(せいてきしこう)」という考え方があります。性的指向は生まれ持っているもので、変えようとして変えられるものではないとされています。

性的指向が異性に向いている人を「異性愛者」、同性に向いている人を「同性愛者」、男女どちらにも向いている人を「両性愛者」と呼びます。LGBTの中ではレズビアン、ゲイは同性愛者、バイセクシュアルは両性愛者です。

・レズビアン→女性として女性に性的指向が向いている「女性同性愛者」

・ゲイ→男性として男性に性的指向が向いている「男性同性愛者」

・バイセクシュアル→男性にも女性にも性的指向が向いている「両性愛者」

どの性別の相手に対して恋愛感情や性的欲求を持つかによって、それぞれ名前がついているということです。

大半の方が異性愛者なので、同性愛者や両性愛者は性的に少数派であることを表すのに「セクシュアルマイノリティ」と呼ばれます。(略してセクマイと呼ぶことも)

ただ、性的に少数派とは言っても、同性を好きになることや両性を好きになることが、おかしいわけではありません。

パンセクシュアルとは?

LGBTには当てはまりませんが、セクシュアルマイノリティの中には、「どんな性別でも好きになれる」という人もいます。このような人は「パンセクシュアル(全性愛者)」と呼ばれます。「pan」とは「全て」という意味を表す言葉です。

パンセクシュアルは「全性愛」という文字の通り、全ての性別を好きになることができます。

「男性」と「女性」だけでなく、自分の性別を「中性」「男性でも女性でもない」「男性でも女性でもある」「わからない」と感じている人など、どんな性別でも好きになる対象なのです。

例えば、こんな人も恋愛の対象です。

・体は女性だけど、外見はボーイッシュで自分では中性だと感じている人

・体は男性だけど、外見は中性的で自分では女性だと感じている人

・体は女性で外見も女性だけど、自分ではどちらでもないと感じている人

相手の体の性別や自分の思っている性別がどんな性別であっても、パンセクシュアルにとっては全て恋愛の対象です。中には、「とにかく人間が好き」「好きになる条件に相手の性別は関係ない(問わない)」という感じ方をしている人もいます。

ただ、どんな性別でも好きになれると言っても、「誰でも良い」わけではなく、その人にとって魅力を感じる人であれば性別を問わず恋愛対象になる、ということなのです。

バイセクシュアルとどう違うの?

バイセクシュアルとパンセクシュアルの違いは、簡単に説明すると恋愛の対象となる性別が「2つ(両性)」か「全て(全性)」なのかということです。

バイセクシュアルは「男」か「女」の「2つ」の性別に対して恋愛や性的欲求を感じますが、パンセクシュアルは男女に限らず、どんな性別も「全て」恋愛の対象になります。

 

例えば、

「生まれは女性で、外見は男性、でも自分ではどちらでもないと感じているAさん」

がいたとします。

 

バイセクシュアルの人は、Aさんを「男性」もしくは「女性」として好きになるけれど、

パンセクシュアルの場合は「どちらでもないAさん」として好きになれるということです。

これは、バイセクシュアルの場合、「男」か「女」のどちらかとして相手のことを捉えているうえで好きになることができて、パンセクシュアルの場合は性別が男女どちらかでなくとも好きになることができるということです。

パンセクシュアルは相手の性別を「男」「女」という2つの枠では捉えていない、もしくは性別は問わないのです。「女性らしさ」や「男性らしさ」ではなく「その人だから」好きになることができるという感覚の人もいます。

また、パンセクシュアルと似た言葉に「ポリセクシュアル」という人もいます。「pori」は「複数」という意味で、ポリセクシュアルは複数の性別が恋愛や性的欲求の対象となる人のことを指しています。

例えば、「男性」と「女性」と「女性的な中性」は好きだけど、どちらとも言えない人は対象じゃないというようなケースです。恋愛対象が「2つ」でもなく「全て」でもなく「複数」なのが、ポリセクシュアルなのです。性的指向も人によって様々なのです。

パンセクシュアルも人それぞれ

同じパンセクシュアルの中にも、恋愛感情や性的欲求の持ち方や割合は人それぞれです。中には「どんな性別の人も好きになれるけど、特定の性別には性的欲求はあまり持てない」という人もいます。

これは、恋愛感情と性的欲求は切り分けて考えるとわかります。

例えば、

・女性には恋愛感情も性的欲求も持てるけど、それ以外の性別には恋愛感情しか持たない

・基本的にどんな性別も恋愛の対象だけど、1つの性別に対しては性的欲求は持たない

と言うケースもあります。

相手に対して恋愛感情は持てるけど、性的欲求は持たない人のことを「ノンセクシュアル(非性愛者)」と言いますが、パンセクシュアルでノンセクシュアルという人も存在するのです。

このケースだと「どんな性別でも好きになれるけど、どんな性別にも性的欲求は持たない」と言うことになります。

恋愛に対するあり方も人それぞれ

パンセクシュアルは「どんな性別でも好きになる全性愛者のこと」ですが、「好きになる相手の性別」や「恋愛感情や性的欲求の度合い」などは、性のあり方(セクシュアリティ)は人によって本当にさまざまです。

これは、パンセクシュアルに限らず、どんな人にも言えることです。

例えば、

・パンセクシュアルだけど性的欲求を持たない人

・異性愛者であまり恋愛しない人

・バイセクシュアルでどちらかと言えば男性の方が好きな人

と言ったように、100人いれば100通りの性のあり方があります。

これらはどれもおかしいことではないのです。

大半の人が異性愛者の中では、そうでは無い人が「こんな気持ちなのは自分だけなのかも・・・」「一人ぼっちな気がする・・・」と思ってしますこともあるかもしれません。

ですが、あなたは決して一人ではありません。本来、性のあり方は一人ひとり違っていることが自然で、多様性を持っているものなのです。

大事なのは、言葉で切り分けて自分の感覚や価値観、あり方を押し付けることではありません。

性のあり方は、そもそもみんな違っているけれど誰もが大切な存在であることを知り、多様な人が多様なままで、自然に社会の中で暮らしていけることが大切なのです。

まとめ

・パンセクシュアルとはどんな性別でも恋愛対象になる「全性愛者」のこと

・バイセクシュアルの恋愛対象は「男性」か「女性」の2つ、パンセクシュアルは「全ての性別」

・同じパンセクシュアルでも人それぞれ違う

・100人いれば、100通りの性のあり方がある

・多様な人が多様なままで自然に暮らしていけることが大事

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【LGBT用語解説】 アライとは? http://rainbow-project.jp/lgbt-ally/ Mon, 25 Sep 2017 08:54:09 +0000 http://rainbow-project.jp/?p=99 「LGBTアライ」という言葉を知っていますか?

社会にLGBTの認知が広がるとともに、「アライ」という言葉を耳にすることがあります。「アライ」とはLGBTの良き理解者・支援者のことです。

LGBTのためのイベントであるレインボーパレード(プライドパレード)などにも、最近では「アライ」の人たちの参加も増えているようです。

「身近にLGBTがいるし、私もアライになりたいのだけれどどうやったらなれるの?」と思った方もいるでしょう。ここでは、アライになるために一番大切なことについて書いていきたいと思います。

LGBTアライって何?

アライとは簡単に言うと「支援者」のことです。なので、「LGBTアライ」とはLGBTと呼ばれる人たちを支援してくれる人のことを指します。

※LGBTとは以下の4つの頭文字をとったものです。

・Lesbian(レズビアン)=女性同性愛者

・Gay(ゲイ)=男性同性愛者

・Bisexual(バイセクシュアル)=両性愛者

・Transgender(トランスジェンダー)=生まれた時の性別と異なる性別で生きようとする人

大半の人たちはLGBTでない場合が多いので、LGBTは性的に少数派であるとして「セクシュアルマイノリティ(性的少数者)」の中に含まれます(略してセクマイと呼ぶことも)

セクシュアルマイノリティの人々は少数派であるために、周囲から差別を受けたり、偏見の目で見られたりすることがあります。

 

例えば、

・ゲイであることで、周りから「気持ち悪い」と言われる

・同性愛者であることで、ホテルに宿泊させてもらえなかった

・セクシュアルマイノリティであることで身内から縁を切られた

・トランスジェンダーであることを会社に知られ、退職に追い込まれた

 

などです。中には、このようなことが起こるのを恐れて、自分がセクシュアルマイノリティであることを隠している人もたくさんいます。

「LGBTアライ」は、LGBTを含むセクシュアルマイノリティに対するこのような差別や偏見をなくすために、一緒に行動してくれる人のことを指します。

似ている言葉に「LGBTフレンドリー」がありますが、「フレンドリー」は「私はLGBTに対して友好的だよ」というようなスタンスであるのと比べ、「アライ」はより積極的に行動してくれる人のことを表しています。

LGBTアライになるにはどうすればいいの?

LGBTアライになるには、まずLGBTとはどんな人で、どんな日常を過ごしていて、どんなことに困っているのかを知ろうとする気持ちを持つことです。

とはいえ、難しいことではなく「もし、自分にとって大切な人が日常生活で困っていたり、苦しんでいたりする場面に出くわしたら、どうやって助けるだろうか?」というつもりで考えることがポイントです。それにはまず、「相手のことを知ろうとすること」が大切になります。

なぜなら、誰かを支援したいと思ったらまず「相手のことを知る」ことが第一歩だからです。セクシュアルマイノリティに限らず、誰かの力になりたいと思う時には、その人のことをより知ることが必要ですよね。

・まず「相手がどんな人で、今どんな状況にあるのか?」を聞く。

・もし、何かに困っていたら「何に困っているのか?」を聞く。

・それから「どうしたらそれを解決できそうか?」を共に考える。(「共に」がポイント!)

・そして「一緒に行動する」

アライになるにはこれらが大事だと考えています。

誰かが差別に苦しんでいたり、悲しんでいたりした時に助けてあげようとする。

その人が生活の中で抱えている不利益や困っていることを知り、「あなたは一人じゃないよ」「一緒にいるよ」そんな思いを持って支援してくれる人なら誰でもアライになれるのです。

具体的にどんなことをすればいいの?

アライになって一緒に行動するとは、それほど難しいことではありません。実は身近なところからできる支援があるのです。

どんな小さなことでも「共にいるよ」という思いが込められて、相手の力になることであれば、それは十分な支援活動だからです。

例えば、社会の中にある偏見の言葉(「同性愛者は気持ち悪い」「ホモ、レズ」「(バイセクシュアルを指して)両刀使い」「オカマ、オナベ」など)に対し、「そんなことないよ」と1つ声をあげるだけでも、十分なんです。「友達にもいるよ」「おかしいことじゃないんだよ」そんな風に声をあげてくれるだけで、救われる誰かが確実にいます。それが、一緒に行動していることになるのです。

また、性別のことで困っている人がいるなら、周りの環境に改善できることがないか考えてみるなども心強い支援になります。

でも、もしできるなら、セクシュアルマイノリティとはどんなものなのかを知るために、知識を持つと良いです。なぜかと言うと、間違った情報が相手を傷つけることもあるからです。

(例:「同性愛は病気なんだよね?」「トランスの人はみんな手術して戸籍を変えたいんでしょ?」など)

知識を持つことで、より相手について知ることができます。そして、その上で今の自分にできる範囲のことをするだけで良いのです。大きな活動も大切ですが、一人ひとりが身近なところからアクションを起こしていくことも、同じようにとても大事なのです。

セクシュアルマイノリティの人々は、自分から声をあげることができない人も多くいます。そんな時に、身近な人が支援の気持ちを見せてくれることは本当に嬉しいことです。どんな小さなことでも、必ず誰かの力や勇気になっています。

押し付けはダメ

相手を支援したい気持ちを持っていて、知識もある。だけど、時にはあまり良くない支援をしてしまうケースもあります。それは、相手が望んでいないことまでやろうとする場合です。

例えば、このようなケースがあります

・「大丈夫!みんなに伝えたほうがいいよ!」などと相手にカミングアウトを迫る

→カミングアウトには一人ひとりの考え方やタイミングがあります。大丈夫だと言ってくれる気持ちは嬉しいのですが、本人の思いを尊重してください。

 

・トランスジェンダーに「早く手術して女(男)になりなよ!」と言う

→手術するかしないか、女(男)として生活したいかもそれぞれ違います。性別に関する固定観念が相手を苦しめることもあります。

 

・「あなたがLGBTだって、みんなに言っといてあげる!」

→これは絶対にやってはいけないことです。相手の了承を得ずに勝手にカミングアウトすることを『アウティング』と言いますが、これは人によっては傷ついて命を絶ってしまうほど危険なものです。

これらの行動は、きっと良かれという思いから出たものだということはわかります。全て、気持ちはありがたいはずです。だけど、相手が望んでいないことまでやろうとするのは、その人が本来やりたかったはずの「支援」なのかを振り返ってみて欲しいのです。

力になりたいからこそ良かれと思ってやったことが、実はそうではなかったら悲しいですよね。セクシュアルマイノリティに限らずですが、相手の思いを大切にしながら力を貸してあげることが必要です。

LGBTアライのためのイベントってあるの?

アライになって、もっといろいろな活動に触れてみたいという方は、ぜひセクシュアルマイノリティのイベントや、交流会などに参加してみてください。なぜかというと、実際に会ったり話したりすることで、より具体的に相手の姿を知ることができるからです。

例えば、大きなイベントであれば、「レインボーパレード(プライドパレード)」などが各地で行われていますし、沖縄であれば「ピンクドット沖縄」などがあります。大きいイベントよりも、地域に根ざしている交流会などがいい人は、「LGBT 地域名」などで検索してみると、その地域で活動している団体などが見つかります。

これらのイベントの中には、当事者限定の参加にしているところもありますが、どんな人でもOKにしている場所も存在します。性のあり方(セクシュアリティ)はLGBTに限らず全ての人に関わるものですし、セクシュアルマイノリティはどこにでもいるからこそ、たくさんの人に知ってもらう方が良いからです。

何より、いろんなイベントや交流会に参加する一番のメリットは、セクシュアルマイノリティと呼ばれる人々と関わる中で、「目の前の人も自分と変わらない同じ人間なんだ」と肌で感じられることです。

マイノリティ(少数派)であってもマジョリティ(多数派)であっても、みんなそれぞれ泣いたり笑ったり、悩んだり喜んだりし合える人間だということには変わりありません。

「特別な人だから助けてあげなきゃ」という目で見るのではなく、「何も変わらない人なのに、マイノリティであるというだけで困っていることがあるから力を貸す」そんな視点で関わることがアライになる一番の方法ではないでしょうか。

まとめ

・LGBTアライとは「LGBTを支援する人」のこと

・アライになるには、相手を知り、共に行動すること

・自分にできる範囲の小さな行動でもいい

・相手が望まない押し付けはダメ

・「マイノリティだから特別」ではなく、共に生きる仲間であること

 

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【LGBT用語解説】LGBTQとは?「Q」って何? http://rainbow-project.jp/lgbt-q/ Mon, 25 Sep 2017 08:23:37 +0000 http://rainbow-project.jp/?p=95 LGBTについて調べようと検索すると、時々LGBTではなく、「LGBTQ」という言葉に出会うことがあります。

Lはレズビアン、Gはゲイ、Bはバイセクシュアル、Tはトランスジェンダーの略ですが、一体「Q」とは何の略なのでしょうか?実は、人の性のあり方にはLGBTだけではなく、さまざまなものがあるのです。

ここでは「Q」の意味やLGBTに加えて表記されている背景についてわかりやすく書いていきたいと思います。

そもそもLGBTとは?

LGBTとは「Lesbian(レズビアン)」、「Gay(ゲイ)」、「Bisexual(バイセクシュアル)」、「Transgender(トランスジェンダー)」の頭文字をとって表したものです。

・Lesbian(レズビアン)は女性同性愛者

・Gay(ゲイ)は男性同性愛者

・Bisexual(バイセクシュアル)は両性愛者

・Transgender(トランスジェンダー)は出生時の性別と異なる性別で生きようとする人

のことです。

 

どの性別を好きになるか?ということを「性的指向(せいてきしこう)」と言いますが、LとGは同性を好きになる=性的指向が同性に向いている人、Bは性的指向が両性(男性と女性)に向いている人=両性を好きになる人のことを指しています。

また、好きになる相手の性別ではなく、自分の性別をどう感じているか?ということを「性自認(せいじにん)」と言いますが、Tはこの性自認が生まれた時のからだの性別と違っている人のことを指しています。

 

わかりやすい例としては、

・女性だけど、女性のことが好き→レズビアン

・男性だけど、男性が好き→ゲイ

・男性と女性のどちらも好きになれる→バイセクシュアル

・生まれた時は男性だったけど、女性として生きている→トランスジェンダー女性

・生まれた時は女性だったけど、男性として生きている→トランスジェンダー男性

この5つです。

 

「L(レズビアン)」「G(ゲイ)」「B(バイセクシュアル)」は好きになる相手の性別を表したもの、「T(トランスジェンダー)」は生まれた時の性別と自分の感じている性別が異なることを表したものです。

生まれた時の性別と性自認が一致していて、性的指向は異性愛だと言う人たちが多い中、この多数の人たちに当てはまらない人たちのことをセクシュアルマイノリティと呼びます。(性的少数者、性的マイノリティとも呼ぶ)セクシュアルマイノリティは略してセクマイと呼ばれることもあります。

LGBTはその中でも、性的指向と性自認の問題で分類わけした時の4つのパターンを表しているということです。

LGBTに分けられない人は?

ただ、中には「自分はこのLGBTのどれにも当てはまる気がしない」と感じている人もいます。

LGBTがセクシュアルマイノリティの中の4つのパターンだと書いたのは、この4種類だけでは表すことができない人もいるからです。

世の中では「男性」と「女性」の2つに分けられることが多いのですが、中にはその2つでは自分のことを説明できないと感じている人もいます。

 

例えば、性自認に関するものだと、

 

・男性でも女性でもない

・男性でも女性でもある

・男性と女性の中間くらい

・7割男性で、残りの3割が女性

・わからない

 

という感じ方をしている人もいます。

 

 

また、性的指向に関するものだと、

 

・普段は女性が好きなんだけど、男性に恋愛することもあって、でも男性の体に性的に興味はないんだよね

・男性も女性も好きになったことがあるけど、どちらかというと男性の方が好きで、今は女性には恋愛感情は向かないかも

・性別なんか関係なくて、とにかく好きになった人が好き!決めたくない!

 

といった人もいます。

 

これらの人をLGBTに当てはめようと思っても、ハッキリとはわけられないでしょう。

このように、いろんな性のあり方を「男」「女」「LGBT」だけで分けて考えるのは、実は難しいのです。「男」「女」に当てはまらない人も、「LGBT」に当てはまらない人も、さまざまな人が存在しています。

LGBTQその1「Q」=クイアについて

LGBTだけで分けるのも難しいと書きましたが、ではその後ろについた「Q」とは一体なんなのでしょうか?

これは、「Queer(クィア)」もしくは「Questioning(クエスチョニング)」という2つの言葉を表しています。

 

「Queer(クィア)」とはセクシュアルマイノリティ全般を表した言葉です。

これは、セクシュアルマイノリティでもLGBTに当てはまらない全ての人たちを表すために、LGBTの後ろにクィアがつけられている、ということです。

クィアは元々は「不思議な」「風変わりな」「奇妙な」などを表した言葉でした。

これは、「男」「女」「異性愛」以外のセクシュアルマイノリティは「変態」や「変わり者」だと思われていたからです。

例えば、異性愛ではないレズビアンやゲイやバイセクシュアル、生まれた時の性別と性自認が違っているトランスジェンダー、他にも「男」「女」「異性愛」に当てはまらない人は全て「変態」だとされていたのです。

 

ですが、これらは全て「異常なことではない」と当事者が自らに誇りを持ち、肯定的な意味を持たせるためにあえて「クィア」という言葉が使用されることが増えました。そして、セクシュアルマイノリティはLGBTだけではないということを示すために、「Q」が加えられたのです。

「LGBTQ」その2「Q」=クエスチョニングについて

そして、もう1つの「Questioning(クエスチョニング)」は、自分の性のあり方をハッキリと決められなかったり、迷ったりしている人、または決めたくない、決めないとしている人のことを言います。

これは、性のあり方を「男」「女」の2種類や「LGBT」という4種類に分けた時に、自分がどれに当てはまるのか決めることができない人も存在するということです。

 

例えば、性的指向でも性自認でも

 

・自分がなんなのか、ハッキリしていない

・どちらとも言えないし、決める必要もない

・探し中だけど、この状態が心地よいかも

・揺らいでいるけど、これが自然

 

などという人もクエスチョニングを名乗る場合があります。

クエスチョニングに似た言葉でXジェンダー(男女以外の性自認を持つ人)という言葉も存在します。

必ずしも、分けられる人ばかりではないし、中には分ける必要がない人もいるのです。

「LGBTQ」や「セクシュアルマイノリティ」という区別

このように、「Q」とはLGBTという4つだけでは分けられないセクシュアルマイノリティの人たちだと書きましたが、LGBTQに限らず一人ひとりの性のあり方は本当にさまざまなのです。

「LGBTQの人」、「セクシュアルマイノリティの人」、「そうではない人」と分類せずに一人ひとりが自分の性のあり方を見つめてみたら、みんなそれぞれ違うはずだからです。

例えば、外見がボーイッシュな女性や中性的な男性がいたり、異性愛者だけど時々同性のアイドルが好きだったり、一般的に「男性的(女性的)」だと言われる性格を自分の中に持っていたり・・・とじっくり見つめてみれば、たくさんの性に関するあり方が見えてくるはずです。

このように、100人いれば、100通りの性のあり方があります。性のあり方はマイノリティだけの問題ではなく、みんなの中にあるものなのです。

 

性の問題で悩んでいる人にとっては「LGBTQ」という用語があることで自分が何者なのかがわかり、安心できることも確かにあります。

「自分がどこに当てはまるのかがわからない」「自分は一人ぼっちなのかもしれない」と感じるのは本当に辛いことだからです。

なので、自分と同じ感覚を持つ人や言葉に出会うことは大きな安心を感じられることでもあります。

ただ、その上で本当に大事なのは、自分や他者の性のあり方を言葉で区別して切り分けることや押し付けあうことではなくて、みんな違っているのが当たり前で、一人ひとりが大切な存在だと感じられることです。

そして、お互いに尊重しあい、共に自然に暮らしていけるようにしていきたいですね。

まとめ

・セクシュアルマイノリティはLGBTだけではない

・「Q」とは「Queer(クィア)」と「Questioning(クエスチョニング)」の二つの言葉を表したもの

・人の性のあり方(セクシュアリティ)は様々

・言葉で切り分けることより、一人ひとり違って当然だと知ることが大切

 

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【LGBT用語解説】トランスジェンダーとは? http://rainbow-project.jp/lgbt-transgender/ Mon, 25 Sep 2017 08:04:31 +0000 http://rainbow-project.jp/?p=92 LGBTのうちの「T」である「Trans gender(トランスジェンダー)」についてです。

「トランスジェンダー」とは一言で言うと「生まれた時の性別とは異なる性別で生きる人、または生きていこうとする人」のことです。

「男性が好きな、女性っぽい男性のことでしょ?」や「ニューハーフやオネエ、オナベって言われる人のことでしょ?」と思われた方もいるかもしれません。また、似た言葉に「性同一性障害(GID)」と言うものもあります。

トランスジェンダーは同性愛者や性同一性障害とどう違うのでしょうか?

このページでは「トランスジェンダー」の意味について説明し、混同されがちな他のセクシュアリティ(性のあり方)との違いについて書いていきます。また、自分がトランスジェンダーかもしれないと思った時には、どうすればいいのかについてもお話ししていきます。

トランスジェンダーって何のこと?

トランスジェンダー(Trans gender)とは、「生まれた時の性別と、自分自身が心で感じている性別や生きていきたい性別が異なっている人」のことです。トランスジェンダーという言葉は、ラテン語で「反対側」「乗り越える」「変えて」といった意味を持つ「トランス」と、英語で「性」を表す「ジェンダー」を合わせて生まれたものです。。つまり、生まれたときの性別から、異なる性別へと移行して生きようとする人のこととも言えます。

(生まれた時の性別と自分が感じている性別が一致している人のことは「シスジェンダー」という)

例えば、男性として生まれたけれど女性として生きていきたい、または既に女性として生きているという人は「トランスジェンダー女性」と言います。

反対に、女性として生まれたけれど男性として生きていきたい、または既に男性として生きている人を「トランスジェンダー男性」と言います。ポイントは、生まれ持った性別ではなく、その人が望む性別が大切だということです。

このとき、

 

・男性から女性へと性別を移行する人をMTF(Male To Femaleの略、男性から女性)

・女性から男性へと性別を移行する人をFTM(Female To Maleの略、女性から男性)

 

と呼びます。

トランスジェンダーについて説明するとき、「心と身体の性別が違う人」というように表現されることが多いのですが、心と身体の性別というのはどういう意味なのかを以下で説明していきます。

人の性の在り方を決める4つの要素

まず、人の性の在り方(セクシュアリティ)を決めるポイントには以下の4つがあります。

①【身体的性別】(セックス)

文字通り、「からだの性別」のことです。生まれたときに医師によって判断された性別が身体的性別に当たります。

人の性別は、赤ちゃんとして生まれてきたときの外性器の形によって男性か女性どちらかに振り分けられます。一般的に、男性であればペニスがあったり、からだの中に精巣があったりします。女性であればヴァギナがあったり、子宮や卵巣がからだの中にあります。また、性染色体といって人の性別を決める染色体がXYの場合は男性、XXの場合は女性としてわけられています。

ですが、人によっては性器の形が男女どちらにも当てはまらないケースや、女性(男性)に見えるけれど実は身体の中に精巣(卵巣)があったというケースや、人の性別を決める遺伝子が含まれた染色体(性染色体)が一般的な男女の形でないケースもあります。

このように身体の性別の特徴が一般的な男女に当てはまらない人は、トランスジェンダーではなく、「性分化疾患」と呼ばれます。

②【性自認】(ジェンダーアイデンティティ)

これは、生まれた性別が男性であれ女性であれ関係なく、自らの性別を「自分がどう感じているか」と言うことです。心の中で「自分は女性である」「自分は男性である」などと、どのように認識しているかということで、「こころの性別」と呼ばれることも多いです。

この、性自認は「男性」と「女性」という2種類のどちらかの場合が多いですが、人によっては男女どちらにも当てはまらなかったり、揺らいでいたりするケースもあります。例えば、「中性(男女の中間である)」や「無性(男女どちらでもない)」、「両性(男女どちらでもある)」、「不定性(日によって変わる)」という人もいます。

他にも、どちらかといえば男性、どちらかといえば女性、揺らいでいる、などというように、男女二つだけではわけられない様々な感じ方をしている人もいます。性自認は本人に聞かない限り、周りが判断できるものではありません。

③【性表現】(ジェンダーエクスプレッション)

これは、簡単に言うと見た目の性別のことです。服装などの身につけているものや、仕草、言葉づかいなどが「男性らしい」のか「女性らしい」のかということです。性自認と性表現は一致している場合が多いのですが、必ずしもそうではない場合もあります。性自認と性表現が異なるケースを表したのが、次の例です。

 

・「性自認が男性」で「性表現が女性」

→「自分を男性だと認識しているけど、見た目には一般的に女性的と言われるものを好み、女性らしいと言われる仕草をしている」(オネエと呼ばれる人の中にも、このタイプは多くいます)

 

・「性自認が女性」で「性表現が中性」

→「自分を女性だと認識しているけど、見た目には中性的な服装をしている」

 

このように、性自認と性表現は必ずしも一致するわけではありません。

ただ、何を「男らしい」「女らしい」とするかは、その国や社会の状況によって違ってきます。(例えば、スコットランドでは男性がスカートのような「キルト」と呼ばれる服を着ていますが、これは勇猛果敢な証とされています。)

 ④【性的指向】(セクシュアルオリエンテーション)

どの性別を好きになるか、ということです。恋愛対象や性的欲求がどの性別に向いているかということを表しています。この性的指向が異性に向いている人は「異性愛者」、同性に向いている人は「同性愛者」、男女どちらにも向いている人が「両性愛者」ということです。

好きになる性別は自分の意志や好みで選べるものではないため、単純にどちらに向いているかということのみを表すために「指向」という漢字が使われています。

 中には、恋愛感情や性的欲求を持たない人(または、そういう感情が極端に少ない人)もいます。このような場合は「アセクシュアル」「Aセクシュアル」などと呼ばれます。

トランスジェンダーの場合は、①の身体的性別と②の性自認が違っているのです。

例えば、

・男の子として生まれたにも関わらず、小さい頃から自分のことを女の子だと感じていて、好んでいた遊びや服装も女の子のものだった。

・女の子として生まれたが、制服のスカートに対して嫌悪感があったり、胸が膨らんでくるのが苦痛だったりして、自分のことを女性だと思えない。

 

このように、生まれもった性別と自分が感じている性別が異なるため、生きづらさを感じてしまうことが多くあります。

ただ、中には性表現が異なっているだけの場合(女の子っぽい男の子や、ボーイッシュな女性など)もありますが、女性的(男性的)なものを好むことと、本人が感じている性別は関係ありません。

どこからがトランスジェンダーなのかというと、「その人自身が自らの性別をどのように感じていて、本当はどのように生きたいのか」が一番のポイントです。

 

心の性別を変えればいいんじゃないの?

「からだの性別」と「こころの性別」が食い違っていて苦しいと聞くと、「では、「こころの性別」を変えればいいのではないですか?」という人も中にはいますが、性自認を意図的に変えることは不可能です。

例えば、自分のことを男性(女性)だと思って生きている人に「では、今日から自分のことを女性(男性)だと思って生きてください」と言われても、数日は言われた性別のフリをして演じることは可能かもしれませんが、ずっとそのままで生きていくことはやはり難しいでしょう。

なので、トランスジェンダーは希望する性別の服装をしたり、性ホルモンの投与や身体を手術をしたりすることで心ではなく見た目を変化させて、望む性別で生きていくことを選択する人が多いのです。

ただ、トランスジェンダーの全てがホルモン投与や手術を希望するわけではありませんし、中には、からだの性別もこころの性別も同じだけれど、③の性表現を変えることで、生き方としてのトランスジェンダーを選んでいるという人もいます。

このように、トランスジェンダーにもいろいろなタイプの人がいて、その人が本当はどういう生き方を望んでいるのかが一番大切なのです。 

同性を好きになる人≠トランスジェンダー

同性愛者(レズビアン・ゲイ)と、トランスジェンダーは異なります。ですが、トランスジェンダーにも同性愛者はいます。

よく見られる間違いで、「男性が男性を好きになるということは、心が女性なんでしょ」というものがありますが、これは同性愛とトランスジェンダーを混ぜて考えている状態です。どの性別を好きになるかという「性的指向」と、自分の性別をどう感じるかという「性自認」は切り離して考える必要があります。

トランスジェンダーの場合は、①の「身体的性別(からだの性別)」と生きていきたい性別が異なっている人のことなので、好きになる性別が同性であるか異性であるかは関係ありません。

同性愛者とは④の「性的指向(せいてきしこう)」が同性に向いている人のことを指しますが、その人から見て相手が異性であるか同性であるかは「性自認」によって違います。自分を男性だと感じている人が男性を好きになった場合は、同性愛者(この場合はゲイ)です。反対に、自分は女性だと感じている人が男性を好きになった場合は、異性愛者です。

同性愛者が全てトランスジェンダーではありませんが、トランスジェンダーの中にも同性愛者はいます。例えば、

 

・男性として生まれたけれど、自分のことを女性と感じていて男性が好き

トランスジェンダーで異性愛者(女性として男性が好き)

 

・男性として生まれたけれど、自分のことを女性と感じていて女性が好き

トランスジェンダーで同性愛者(女性として女性が好きなのでレズビアン)

 

というようになります。

このように、自分の感じている性別と、好きになる相手の性別によって同性愛かどうかが決まるということです。

なので、トランスジェンダーの中にも同性愛者はいるけれど、同性愛者がみんなトランスジェンダーではありませんので、イコールではないということになるのです。

性同一性障害(GID)との違い

日本では、トランスジェンダーの他にも「性同一性障害(GID=Gender Identity Disorder)」という言葉が存在します。トランスジェンダーは広い意味で性別を越えて生きていく人たちを指した言葉なのですが、「性同一性障害」は生まれもった性別への違和感をもとに病院を受診したときに医師からおりる「診断名」のことです。

トランスジェンダーの中でも、からだの性別と自分の感じている性別が異なっていて、医療のサポート(カウンセリング、ホルモン投与、手術など)を受けることを希望し、専門の病院でカウンセリングや様々な検査を受けて病院の医師が診断した場合のみが、性同一性障害だということになります。

国際的には性別への違和感を精神疾患だとするのはおかしいのではないかという流れも広がってきていますが、日本では身体や見かけを変えて生きていきたいと望んでいる人たちに適切な医療ケアを行うために、「性同一性障害」という診断をしているということです。

ただし、全ての人が医療によるケアを望んでいるわけではありません。

医療を必要とせずに身体の性は変えないまま生きるトランスジェンダーもいますし、何らかの事情で病院に通えなかったり、治療を受けられなかったりするトランスジェンダーもいます。

性同一性障害はあくまで専門の医師によって診断を受けた人につく「診断名」なので、トランスジェンダーの全ての人が性同一性障害だとは限らないのです。

また、トランスジェンダーや性同一性障害の人たちのことを指して、オネエやニューハーフ、おかまやおなべだという人がいますが、これも間違いです。オネエは性表現が女性的な男性のことであり、ニューハーフは職業名です。

そして、おかま、おなべという言葉は、バカにしたり見下したりするときに使われる場合が多いので、相手をイヤな気持ちにさせてしまいます。

ただ、中には、本人自らがあえてオネエやおかまだと言っているケースもありますが、イヤな思いをしたり傷ついたりする人の方が多いので、気をつける必要があります。

自分がトランスジェンダーかも知れないと思ったら

この記事を読んでいる人の中には、「もしかしたら自分もトランスジェンダーではないか」と思って、悩みながらたどり着いてくれた人もいるかもしれません。

性別に対して何らかの違和感に気付いたり、異なる性別で生きたいと望んでいたりする場合に、初めはショックを受け、どうすれば良いのかと悩むトランスジェンダーは多くいます。

「性同一性障害」や「トランスジェンダー」という言葉を知って、今まで言い表せなかったモヤモヤが言葉になってホッとした反面、「人にバカにされるかもしれない」「隠して生きるしかない」と一人で落ち込んでしまうこともあります。

ただ、そのような時に助けてくれるのは「正しい知識」と「受け入れてくれる人や同じような仲間の存在」です。

「正しい知識」は自分を知ることを助けてくれます。「受け入れてくれる人や同じような仲間」は「自分は一人ではない」「このままの自分でいいんだ」と思わせてくれます。

はじめのうちは受け入れてくれる人や仲間を得るのは難しいと思うかもしれません。「誰にも言えない」とうちに秘めてしまうことも多くあります。

なので、誰かに話す勇気が出ないときは、まずは知識をつけることを始めると良いです。

本を読んだりネットで調べたりするうちに「自分はこれに当てはまるかも!」や「この部分は私の状態と似ているな」など、少しずつ自分のことがわかってきます。

 

その中で、もし、インターネット上で信頼できそうなトランスジェンダーの方を見つけたら、その人に連絡をとってみるのも良い方法です。対面でなくても、自分の状況を誰かに話すことで頭の中が整理されていったり、こんな風に生きる方法もあるのか、と知ることもできます。

ただ、人によって生き方や考え方は様々ですので、誰か一人をお手本にして必ずその人のように生きていかなければいけないということはありません。あくまで、自分を知り、これからどのように生きていくのかを考えるためのヒントだと思ってください。

ネットで知らない人と繋がるのは怖いという人は、無料で電話やメール相談できる場所もあるので、このようなところを頼るのも1つの方法です。どうしても苦しい時には、一人で悩まずに誰かの力を頼ってください。あなたを助けてくれる人は絶対にいます。

どう生きていけばいいのか?

トランスジェンダーであることで、生き方に迷ったり悩んだりすることもあります。

ですが、トランスジェンダーであったとしても、性別の問題を乗り越えて社会の中で安定して暮らしているケースも多くありますし、幸せに生きている人はたくさんいます。

 

例えば、

 

・周りと相談を重ね、治療を始める前から希望する性別で進学や就職をした

・性同一性障害の診断を受けてホルモン投与や手術をし、戸籍の性別を変更して愛する人と結婚した

・養子縁組や不妊治療を使って、パートナーとの間に子どもを授かった

・昔は生まれたときの性別で働いていたけれど、今は同じ会社で望む性別で仕事をしている

・身体は変えていないし、周りにも話していないが自分らしく生きている

 

という人もいます。これらは実際のケースです。

 

このように、さまざまな人がそれぞれの幸せを形にして生きている例がいっぱいあります。

トランスジェンダーでも、そうでなくても、「自分がどのように生きていきたいのか」「どうすればそれを実現できるのか」と考えることを諦めない限りは、いつか必ず道が見えてきます。トランスジェンダーであっても、幸せな未来は実現できるのです。

まとめ

・トランスジェンダーとは「身体的な性別と生きようとする性別が異なる人」のこと

・「自分の性別をどのように感じているか」と「好きになる相手の性別」は関係ない

・性同一性障害(GID)は医師から受ける診断名

・自分もそうかもしれないと悩んだら、一人で悩まずに調べたり相談したりする

・トランスジェンダーでも幸せに生きることができる

 

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【LGBT用語解説】バイセクシュアルとは? http://rainbow-project.jp/lgbt-bisexual/ Mon, 25 Sep 2017 07:24:06 +0000 http://rainbow-project.jp/?p=88 LGBTの「B」とは「Bisexua=バイセクシュアル」のことです。簡単に言うと「男女の両方を好きになれる両性愛者」のことを指しています。

中には、「今まで異性しか好きになったことがないのに、急に同性を好きになって戸惑っている」という人や、「男女どちらも好きになってしまう自分をどうにかしたい」と思っている人もいるかもしれません。

ここでは、バイセクシュアルの意味について説明し、いろんなタイプがいるということを書いていきます。このページを読むと、バイセクシュアルにも、人によって恋愛感情や性的感情の持ち方はさまざまだと言うことがわかります。

バイセクシュアルって何?

「バイセクシュアル」とは、両性愛者のことです。もう少し説明すると、「男性と女性の両方を好きになったり、性的欲求を持ったりする人」のことです。「バイ」または「バイセクシャル」と表されることもあります。

「どの性別を好きになるか?」ということを「性的指向(せいてきしこう)」と言います。この性的指向が自分から見て異性に向いていれば、「異性愛者」、同性に向いていれば、「同性愛者」ということになります。

そして、バイセクシュアルの性的指向は男女どちらにも向いているので、「両性愛者」ということになるのです。自分の性別がどうであるかは関係ありません。

 

例えば、

・今まで好きになった人もお付き合いした人も男性だったけれど、最近好きになった相手が女性だった

・そのとき好きになった相手がたまたま男性(女性)だっただけで、どちらも恋愛や性的欲求の対象になる

という場合はバイセクシュアルであると言えます。

このように、男女どちらに対しても性的指向が向いているバイセクシュアルですが、中には「好きになる相手の性別は関係ない。男女の二つにとらわれず、あらゆる人(男女の二分に当てはまらないと感じている人など)が恋愛や性的欲求の対象となる」という人もいます。

この場合は、男女の両性だけではなく、すべての性別に性的指向が向いているパンセクシュアル(全性愛者)と言えます。

バイと言ってもいろんなタイプがいる

一言でバイセクシュアルと言っても、さまざまなタイプがいます。

人によっては「恋愛の対象」と「性的欲求の対象」が異なる場合もあります。「女性のことは好きになれるし、性的欲求も持てるけど、男性に対しては性的欲求が持てない」というように、相手の性別次第で感じ方が違う人もいるのです。

 

多くの場合、「恋愛感情」と「性的欲求」の対象は同じだと考えられていますが、この2つを切り離して考えてみるとわかりやすいかと思います。

 

例えば、このようなケースがあります。

  1. 男性・女性のどちらにも恋愛感情・性的欲求が向くタイプ
  2. 恋愛感情は男性に、性的欲求は男性に向くタイプ
  3. 恋愛感情は女性に、性的欲求は女性に向くタイプ
  4. 恋愛感情は男性・女性どちらにも、性的欲求は男性に向くタイプ
  5. 恋愛感情は男性・女性どちらにも、性的欲求は女性に向くタイプ
  6. 恋愛感情は男性に、性的欲求は男性・女性どちらにも向くタイプ
  7. 恋愛感情は女性に、性的欲求は男性・女性どちらにも向くタイプ
  8. 恋愛感情は男性・女性どちらにも、性的欲求は無いタイプ
  9. 恋愛感情は無く、性的欲求は男性・女性どちらにも向くタイプ

また、「1のタイプだけど、女性に向いている割合の方が大きい」などというケースもあります。感情や欲求の度合いも、人によって違うのです。

中には、対象の性別によって、自分自身の内面が男性的になったり、女性的になったりと変化がある人もいます。

このように、同じバイセクシュアルでも人によって感じ方は異なっていて、どのタイプであってもおかしいことではありません。本来、人の性のあり方(セクシュアリティ)はハッキリと明確に分けて分類されるものでは無く、グラデーションのようにさまざまなのです。

好きになる相手の性別は自分で選べない

好きになる対象が男性と女性のどちらもだったとしても、自分でどちらかを選んで好きになれるわけではありません。

異性愛者でも恋愛のスイッチがいつ入るのかわからないのと同じように、バイセクシュアルの人にとっても、その時のタイミングや状況によって、どちらの性別に恋愛感情や性的欲求が向くのかわからないし、どんな相手を好きになるかは本人が決められるものではないのです。

 

例えば、

男性(女性)に対して強く恋愛感情が動く時期もあれば、女性(男性)に対して恋愛感情を持つ時期もあるというようなこともあります。

人によっては、男性と付き合っているのに女性を好きになるモードに入って、相手に申し訳なくなったり、辛くなったりするというケースもあります。

好きなときに好きなように、どちらかの性別を選んで好きになれるわけではないのです。

バイセクシュアルに関するよくある誤解

また、バイセクシュアルの人は次のような誤解を周囲から受けることがあります。

 

・「本当はレズビアン(ゲイ)なのに、同性愛者だと思われるのが嫌でバイだと言っているんでしょ?受け入れたら本当は同性愛者なんじゃないの?」

・「男女見境いなく、いやらしい目で見ているんでしょ?」

・「結局、最後は異性愛者になって結婚するんでしょ?」

 

これらはバイセクシュアルについてあまり知られていないことが原因で起こるものです。

下に、この言葉が誤解である理由を書いていきます。

 

【誤解その1】

・「本当はレズビアン(ゲイ)なのに、同性愛者だと思われるのが嫌でバイだと言っているんでしょ?受け入れたら本当は同性愛者なんじゃないの?」

→バイセクシュアルは同性愛者への途中経過の状態ではありません。「好きになる対象が両性」という状態が通常なのです。

 

【誤解その2】

・「男女見境いなく、いやらしい目で見ているんでしょ?」

→異性愛者が誰にでも性的欲求を向けているわけではないように、好きになった人だから性的欲求も生まれるのであって、これも完全に誤解です。好きになるタイプも、性的欲求を感じる相手も、人によってそれぞれ違います。

 

【誤解その3】

・「結局、最後は異性愛者になって結婚するんでしょ?」

→これは、上で説明した通り、本人にもわかりません。レズビアンやゲイが「同性しか好きになれない人」なのに対し、バイセクシュアルは「好きなときに異性愛者にも同性愛者にもなれる人」という間違ったイメージを持っていることからくる言葉です。

問題なのは、結婚という社会制度が異性間の付き合いと同性間の付き合いとの間で差が生まれていることであって、バイセクシュアルの人のせいではありません。

このような疑問はバイセクシュアルについて知らないことから起こっていると言えます。

人は自分が経験したことのないものや出会ったことのないものに、はじめのうちは不安を抱いたり、受け入れるのが難しかったりするものです。

逆に言えば、正しい知識を知ることでこんな誤解もなくなっていくかもしれませんね。

どんな性的指向を持っていても良い

どんな性的指向を持っていても間違いではありません。

バイセクシュアルであっても、異性愛者や同性愛者であっても、一人ひとり性のあり方は違っていていいのです。

どんな性別の相手を好きになるかは選べるものではありませんが、異性を好きな人、同性を好きな人、両性を好きな人、性別関係なく好きになれる人も、それぞれみんな大切にされる存在なのです。

例えば、「背の高い人が好き」「優しい人が好き」「おしゃれな人が好き」と自分と好みが違う人がいても、それをみんなが押し付け合っていては苦しいだけですよね。

大切なのは、自分の性のあり方を押し付けあうことではなく、一人ひとりが自分の性のあり方を大事にし、相手のことも互いに尊重しあいながら、誰もが自然に生きやすい社会にしていくことなのです。

 

なので、もしあなたがバイセクシュアルである自分に戸惑っていたとしても、それは決しておかしなことではないこと、あなたは決して一人ではないことを知ってくださいね。

 

まとめ

・バイセクシュアルとは両性愛者のこと

・バイセクシュアルにもいろんな人がいる

・好きになる相手は自分で選べない

・知らないことが誤解につながっている

・大切なのは、互いに自分のあり方も相手のあり方も尊重し合うこと

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【LGBT用語解説】ゲイとは? http://rainbow-project.jp/lgbt-gay/ Mon, 25 Sep 2017 07:12:03 +0000 http://rainbow-project.jp/?p=84 性的マイノリティとされるLGBTの「G」の部分に当たるのは、Gay(ゲイ)です。

「ゲイ」とは「同性愛者の男性」のことを言います。

テレビなどで「オネエ」として取り上げられることもありますが、オネエのような女性的な人ばかりがゲイなのではありません。

間違ったイメージ像にとらわれ「男性なのに、男性が好きな自分はホモなのだろうか・・・」「女性にならなければいけないのだろうか・・・」と悩んでいる人もいます。

このページでは「ゲイ」の意味について説明し、一言でゲイと言っても様々な人がいること、ゲイでも仲間や恋人と出会い、幸せに暮らしていくことができるということも伝えていきます。

ゲイって何?

 「ゲイ」とは、男性同性愛者のことです。もう少し説明すると「自分を男性だと感じていて、男性として男性のことを好きになったり、性的な欲求を持ったりする人」のことです。

なぜここで「自分を男性だと感じていて」「男性として」という部分が入っているかというと、「自分の感じている性別」と「好きになる相手の性別(性的指向という)」のどちらもが男性の場合が「ゲイ」だということになるからです。

 

実は、性別には「持って生まれた体の性別(身体的性別)」と「自分が心で感じている性別(性自認)」というものがあります。

一般的に身体的性別と性自認は同じであることが多いので、生まれたときの性別がその人の性別で間違いがないと思われていますが、この2つが異なっている場合は「トランスジェンダー」と呼ばれます。トランスジェンダーとは「生まれた時の性別と、自分自身が心で感じている性別や生きていきたい性別が違っている人」のことで、トランスジェンダーの人々にとっては、心で感じている性別が本当の性別です。

それに対して、生まれた時の性別と感じている性別が一致している人を「シスジェンダー」と言います。

 

例えば、

・男性として生まれてきたけれど、自分のことを女性だと感じている。そして男性が好き

→本当は女性なので「ゲイ」ではなく「トランスジェンダー女性で異性愛者」

 

・男性として生まれて、自分でも男性だと感じている。そして男性が好き

「シスジェンダーのゲイ」

 

反対に、

・女性として生まれてきたけれど、自分のことを男性だと感じている。そして男性が好き

→本当は男性なので、「トランスジェンダー男性でゲイ」

 

ということになります。

「同性を好きになること」と「自分の性別をどう感じているか」は切り離して考える必要があるのです。そして、どのケースもおかしいことではありません。

ただ、人の性のあり方はグラデーションのようなもので、はっきりと分けられない人もいますし、分けられなくても大丈夫なのです。(「LGBTとは?」を参照)

「ゲイ」と「ホモ」の違い

 ゲイは時として「ホモ」と呼ばれる場合もありますが、「ホモ」という言葉は「ホモセクシュアル」の略で、男女の性別に関係なく同性愛者のことを指します。なので、実は「ゲイ」も「レズビアン」も「ホモセクシュアル」と言うことになるのです。(「ホモセクシュアル」に対し、異性愛者のことを「ヘテロセクシュアル」と言います)

日本では男性の同性愛者を指して「ホモ」ということが多かったのですが、「ホモ」という言葉は、相手をバカにしたり見下したりするときに使われることが多いため、相手を傷つけてしまうことがありますので気をつける必要があります。(本人が自称で使う場合もあるのですが、他の人が呼ぶときは、そう呼ばれてもOKかどうかは一人ひとり違うので相手に確認した方が良いです。基本的には大半の人が傷つく言葉です。)

ゲイが全てオネエではない

よく勘違いされる例として「ゲイの人はみんな女性的なんでしょ?」といった質問があります。「オネエ」と呼ばれる人たちは、女性的な服装や言葉遣い、仕草をしていますが、必ずしもゲイはみんな女性的なわけではありません。

ゲイの中には、男性的な外見の人もいれば、女性的、中性的な外見の人もいます。「男性として男性を好きになること」と「どのような見かけや振る舞いをするか」は関係ないからです。

例えば、異性愛者の男性の中にも、男性的な人もいれば中性的な人もいますよね。

同じように「ゲイ」であっても、一人ひとりそれぞれ違っているのです。

ポイントは、見た目に関係なく「男性として男性を好きになる人」がゲイということです。

同性愛は病気?それとも治るもの?

同性愛であることに悩み、どうにか治せないかと考える人もいるかと思います。

ですが、同性愛は病気ではありません。

かつて、同性愛を「異常」と見なし、同性愛者を電気ショックや手術、薬物などで異性愛者に変える治療をしていた時代もありました。しかし、どれも全て失敗し、「同性愛は治療で治せるものではない」ということが明らかになっています。

米国精神医学会やWHO(世界保健機関)の基準でも「同性愛はいかなる意味でも治療の対象とはならない」という見解が発表されていて、国際的に同性愛は異常ではないことが示されています。

その後、日本でも厚生労働省や文部科学省、日本精神神経学会などがWHOの基準を採用し、性的指向を矯正しようとするのは間違いだと表明しました。

なので、同性愛者であるかもしれないことに悩んで病院に行ったとしても、異性愛にしてくれる治療はないのです。(ただ、同性愛者であることに悩んで鬱になったり、ストレスから体調を崩している場合には、その症状に対しての対処はしてくれます。そのような場合は早めに病院を受診してください。)

同性を好きになるか、異性を好きになるかは、自分で選べるものでも簡単に変えられるものではないのです。

悩んだ時には相談できる場所を

もし、あなたがゲイかもしれないと悩んでいたら、決して一人で抱えないでください。

なぜなら、ゲイの男性には、自らがゲイであることを悲観し、ひどい場合には自殺を選んでしまうケースも少なくないからです。

 

例えば、2005年に宝塚大学看護学部の日高庸晴教授らが厚生労働省エイズ対策研究事業の一環で、ゲイ・バイセクシャル男性5731人を対象に実施された調査によると、65.9%の人が自殺を考えたことがあると回答しています。

ゲイに限らず、人は一人で悩みを抱えて孤独に陥ってしまうことで生きる力をなくしてしまうことがあります。将来への不安も、一人で解決できないことも、あるかもしれません。

そんな時は、一人で悩まずに誰かの力を借りてください。あなたを支えたい、助けたいと思っている人は絶対にいます。

知識を持っていて信頼できる人に打ち明けてみることができれば良いですが、もしリアルの場で話すことに勇気が出なければゲイなどの性的マイノリティ向けの電話相談やインターネットからのメール相談なども存在していますので、利用することも考えてみてください。(いずれも匿名で相談できます)ほんの少しでも良いので、自分の思いを吐き出せる場所を見つけてくださいね。

ゲイでも幸せに生きている人がいる

ゲイであっても、幸せに生きていく道はあります。

現に、パートナーを見つけ、幸せに生きているゲイカップルはいます。また、パートナーはいなくとも、仲間を見つけて穏やかに楽しく生きている人もいます。

異性愛者でも、結婚していて幸せな人もいれば、結婚していなくても幸せに過ごしている人もいますよね。

ゲイでも同性パートナーシップ制度を利用する人もいれば、利用しないでも仲良く暮らしている人もいます。

同性愛者でなくても幸せの形は人それぞれ違っているように、一人ひとりが自分の幸せの形を見つけていくことが大事です。

まとめ

・ゲイとは「男性同性愛者」のこと

・「性自認が男性」で「好きになる相手の性別が男性」の場合がゲイ

・ゲイがみんなオネエではない

・同性愛は病気ではない

・一人で悩まないことが大事

・どんな自分でも大切に生きることが何より大事

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【LGBT用語解説】レズビアンとは? http://rainbow-project.jp/lgbt-lesbian/ Mon, 25 Sep 2017 06:57:52 +0000 http://rainbow-project.jp/?p=36 性的マイノリティとされるLGBTの「L」の部分に当たるのは、Lesbian(レズビアン)です。「レズビアン」とは「同性愛者の女性」のことを言います。

「私は女性だけど、女性を好きになったことがあるからレズビアンなのかも・・・」と思った方や「自分はレズビアンだったの?」と悩んでいる人もいるかもしれません。女性が女性に対して憧れたり、ドキドキしたりした場合はレズビアンになるのでしょうか?

このページでは、レズビアンとはどういう人のことなのかをわかりやすく説明していきます。

レズビアンって何?

「レズビアン」とは「女性同性愛者」のことで、もう少し説明すると「自分を女性だと感じていて、女性として女性のことを好きになったり、性的な欲求を持ったりする人」のことです。

なぜここで「自分を女性だと感じていて」「女性として」という部分が入っているかというと、「自分の感じている性別」と「好きになる相手の性別(性的指向という)」のどちらもが女性の場合が「レズビアン」だということになるからです。

実は、性別には「持って生まれた体の性別(身体的性別)」と「自分が心で感じている性別(性自認)」というものがあります。

一般的に身体的性別と性自認は同じであることが多いので、生まれたときの性別がその人の性別で間違いがないと思われていますが、この2つが異なっている場合は「トランスジェンダー」と呼ばれます。トランスジェンダーとは「生まれた時の性別と、自分自身が心で感じている性別や生きていきたい性別が違っている人」のことで、トランスジェンダーの人々にとっては、心で感じている性別が本当の性別なのです。(生まれた時の性別と自分が感じている性別が一致している人のことは「シスジェンダー」という)

例えば、

・女性として生まれてきたけれど、自分のことを男性だと感じている。そして女性が好き

→本当は男性なので「レズビアン」ではなく「トランスジェンダー男性で異性愛者」

 

・女性として生まれて、自分でも女性だと感じている。そして女性が好き

→「シスジェンダーのレズビアン」

 

反対に、

・男性として生まれてきたけれど、自分のことを女性だと感じている。そして女性が好き

→本当は女性なので、「トランスジェンダー女性でレズビアン」

 

ということになります。「同性を好きになること」と「自分の性別をどう感じているか」は切り離して考える必要があります。そして、どれもおかしいことではありません。

ただ、人の性のあり方はグラデーションのようなもので、はっきりと「自分は女性」と分けられない人もいますし、分けられなくても大丈夫なのです。(「LGBTとは?」を参照)

レズビアンにもいろいろな人がいる

また、レズビアンの中には、女性的な外見の人もいれば、ボーイッシュや中性的な外見の人もいます。よく勘違いされる例として、「女性的なレズビアンは男性的な人を好きになり、男性的なレズビアンは女性的な人を好きになるのでしょ?」といった質問があるのですが、必ずしも女性的な見た目の人が男性的な見た目の人を好きになるわけではなく、女性的な人が、同じく女性的な人を好きになることもあります。

このように、見た目に関係なく「女性として女性を好きになる人」のことをレズビアンと呼ぶのです。レズビアンは時として「レズ」と呼ばれる場合もありますが、「レズ」という言葉は相手をバカにしたり、見下したりするときに使われることが多いため、相手を傷つけてしまうことがありますので注意が必要です。(本人が自称で使う場合も多いのですが、他の人が呼ぶときは、そう呼ばれてもOKかどうかは相手に確認した方が良いです)

私はレズビアンなのでしょうか?

女性として女性に恋愛感情や性的欲求を持つ人がレズビアンだと説明しましたが、自分がレズビアンなのかどうかは、実はその人にしかわかりません。女性が女性に対して憧れたり、ドキドキしたりする気持ちを持ったことのある人は多くいます。

ですが、そのように感じる人が全てレズビアンだということはできないし、レズビアンではないということもできないのです。なぜなら、恋愛感情と憧れの気持ちをハッキリここからだと分ける線引きは、他人が決められるものではないからです。

素敵な女性を見て「この人と仲良くなりたい」と思ったり、いつも一緒にいる女の子の友達と「もっと一緒にいたい」と感じたりしたとしても、それが恋愛感情なのかどうかはあくまで本人の実感次第なのです。

例えば、「友達だと思っていたけれど、いつの間にか一緒にいるととてもドキドキするようになっていて、その人のことをいつも考えるようになっていた」としても、それを「好き」かどうか決めるのはあくまで自分だということです。でも、人によっては、その気持ちを認めたくない(認めるのが怖い)ということもあるかと思います。その場合は、その感情が恋愛感情なのかを知るほかにも、自分の中に「同性愛はいけないこと」と考えていないかを振り返ってみると良いかもしれません。

同性愛はいけないことでも異常なことでもないのです(次の項で後述します)が、少数派であるために、「何かいけないこと」のように思わされていることも多いのです。もし、同性愛に対して悪いイメージを持っていれば、それが恋愛感情かどうかを見分けることは難しくなるでしょう。

ただ、レズビアンの場合は女性に対して性的な欲求を感じることも多いです。そして、あくまで「女性同性愛者」のことなので、男性に対しても女性に対しても恋愛感情や性的な欲求を持てる場合は「バイセクシュアル」ということになります。バイセクシュアルの人の中には男性に対しては恋愛感情も性的欲求も持てるけど、女性には恋愛感情だけを感じる、という人もいます。好きになる度合いや持つ感情も人によって様々です。

なので、レズビアンなのかどうかを知りたければ、自分の気持ちを見つめてみることが大切なのです。

病院に行けば、レズビアンって診断してもらえるの?

自分がレズビアンかどうかを知るためにもっと手がかりが欲しいという人は、実際にレズビアンの人に出会い、自分の思いを話したり、相手の話を聞いてみると良いです。病院に行って診断してもらおうと思っても意味がありません。

なぜなら、同性愛は病気ではないため、病院に行っても診断できるものではないからです。WHO(世界保健機関)の疾病分類や米国精神医学会「DSM」等では、同性愛は異常な精神病などではないとして治療するものではないとしています。同じく日本も厚生労働省や文部科学省、日本精神神経学会などが「同性愛はいかなる意味でも治療の対象とはならない」とし、性的指向を矯正しようとするのは間違いだと表明しています。

 

 仮に、同性愛者であるかもしれないことに悩んで病院に行ったとしても「そこであなたは同性愛者です」という診断をしてくれるお医者さんはいません。(ただ、同性愛者であることに悩んで鬱になったり、ストレスから体調を崩している場合には、その症状に対しての対処はしてくれます。そのような場合には、病院も活用すべきです)

 

 なので、自分がレズビアンなのかどうかを知りたければ、実際に他のレズビアンの方に会って、自分の同性に対する感情が、恋愛感情や性的欲求に当たるのかどうかを聞いてみると良いです。自覚している人、経験している人に聞くことで自分と同じだと思えるかもしれないし、これは違うかもと気づくかもしれないし、一番わかりやすいのです。

レズビアンとの出会いはどこにあるの?

 とはいえ、どうやって実際にレズビアンの人に出会えばいいかわからない人もいると思います。そんな時はインターネットの力を借りると良いです。

 「地域名 レズビアン」または「地域名 LGBT」や「地域名 セクマイ(=セクシュアルマイノリティの略)」などと検索すると、その地域にあるレズビアンバーなどのお店や、LGBTを含む性的マイノリティの仲間作り活動を行っている団体が出てきます。そこに問い合わせてみると良いでしょう。

 ただ、レズビアンバーは確実にレズビアンと出会えますが、いきなり行くにはハードルが高く感じてしまう人もいるかもしれません。自分の思いを聞いてほしい、とにかく相談したい、まずはいろんな人に出会ってみたいという場合には性的マイノリティの仲間作り活動を行っている団体を選ぶと良いです。

もし、あなたがレズビアンだったとしたら

 自分がレズビアンなのかを知るために、自分の気持ちを見つめ、他の人と出会うことはとても大切なことです。そして、その過程でもし自分がレズビアンだと気付いたら、同性愛に関する正しい知識を身につけ、気持ちを相談できる人を見つけてください。

 なぜなら、正しい知識を身につけたり、相談できる相手を見つけることは自分を助けてくれるからです。

 もし、何も知らないままだったり、同じような気持ちを持つ人と出会えなかったりすると、「自分は変なのだ」「こんな風に感じているのは自分だけなのだ」と自己否定をしてしまうことや傷ついてしまうこともあるかもしれません。

 実際に「自分の頭がおかしいと思っていた」「仲間に出会うまで、同性愛者はこの地域に自分だけだと思っていた」という人は少なくありません。レズビアンは病気でも異常でもないこと、身近な場所に他にも仲間がたくさんいることを知ってください。

 もしレズビアンであっても、そうでなくても、何よりも大事なのはさまざまな出会いの中で「自分は一人ではない」と安心できること、どんな自分でも大切にしながら生きていけることです。一人で悩まないでくださいね。

 

まとめ

・レズビアンとは「女性同性愛者」のこと

・「性自認が女性」で「好きになる相手の性別が女性」の場合がレズビアン

・レズビアンかどうかは診断できるものではなく、自分にしかわからない

・「他の人に出会うこと」がヒントになる

・「正しい知識」と「仲間」を見つけ、一人で悩まない

・どんな自分でも大切に生きることが何より大事

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【LGBT用語解説】LGBTとは? http://rainbow-project.jp/lgbt/ http://rainbow-project.jp/lgbt/#respond Tue, 19 Sep 2017 22:05:06 +0000 http://rainbow-project.jp/?p=23 「LGBT」という言葉をテレビや本などで見たことがある人も多いと思います。ですが、一つ一つのアルファベットが何の意味なのかを知らない人もいるかもしれません。あなたは「L」「G」「B」「T」という言葉がそれぞれ何を表しているのかを知っていますか?

このページではLGBTのことを知るために、人の性の在り方を表す「セクシュアリティ」について説明しながら、「男」と「女」の2つだけではわけられない性の多様性についてお話ししていきます。

LGBTって何の略?

LGBTとは、性のあり方が少数とされるセクシュアルマイノリティ(性的マイノリティ、性的少数者と呼ばれることもある)の中でも、Lesbian(レズビアン)、Gay(ゲイ)、Bisexual(バイセクシュアル)、Transgender(トランスジェンダー)の人々を表す総称で、それぞれのアルファベットの頭文字をまとめて表した用語です。

なぜ、マイノリティ=少数派と呼ばれているかというと「異性愛の生まれつき男性」や「異性愛の生まれつき女性」が一般的とされている中、これらの人々は少ない存在だとされているからです。では、具体的にこれら一つ一つを説明していきたいと思います。

【レズビアン】

女性同性愛者のことです。もう少し説明すると「自分を女性だと感じていて、女性として女性のことを好きになったり、性的な欲求を持ったりする人」のことです。

レズビアンには、女性的な外見の人もいれば、ボーイッシュや中性的な外見の人もいます。ですが、必ずしも女性的な見た目の人が男性的な見た目の人を好きになるわけではなく、女性的な人が、同じく女性的な人を好きになることもあります。

レズビアンは時として「レズ」と呼ばれる場合もありますが、「レズ」という言葉は相手をバカにしたり、見下したりするときに使われることが多いため、相手を傷つけてしまうことがありますので気をつける必要があります。

【ゲイ】

男性同性愛者のことです。もう少し説明すると「自分を男性だと感じていて、男性として男性のことを好きになったり、性的な欲求を持ったりする人」のことです。

レズビアンと同じく、ゲイも男性的な外見の人もいれば、女性的、中性的な外見の人もいます。誤解されやすい点として、男性を好きだからといって必ずしも女性的な外見や女性的な言葉遣い、仕草をするわけではありません。いろんな人がいます。

ゲイは時として「ホモ」という言葉で呼ばれることもありますが、この言葉は「レズ」と同じく、相手をバカにしたり、見下したりするときに使われることが多いため、相手を傷つけてしまうことがありますので、気をつける必要があります。

【バイセクシュアル】

両性愛者のことです。「男性と女性のどちらのことも好きになったり、性的な欲求を持ったりする人」のことです。または、好きになる相手の性別は問わないという人もいます。(全ての性別を好きになれる人のことを、具体的には「パンセクシュアル」と言います)一言でバイセクシュアルと言っても、男女どちらも同じ割合で好きになれる人がいたり、どちらかというと男性(あるいは女性)を好きになることが多い、という人がいたり、さまざまです。

【トランスジェンダー】

生まれた時の性別と、自分自身が心で感じている性別や生きていきたい性別が異なっている人のことです。トランスジェンダーのうち、生まれた時は男性で自分を女性だと感じている人、または女性として生きようとしている人のことを「MTF(Male To Female)生まれた時は女性で自分を男性だと感じている人、または男性として生きようとしている人のことを「FTM(FemaleTo Male)」と言います。

日本でよく聞く言葉として「性同一性障害」という言葉がありますが、これはトランスジェンダーの中でも、性別への違和感や嫌悪感に対して医療を受けようとする人に対して精神科医がつける「診断名」のことです。

また、トランスジェンダーの人を指して「おかま」「おなべ」「オネエ」などという言葉で呼ぶこともありますが、これらは相手をバカにしたり、見下したりするときに使われることが多いため、相手を傷つけてしまうことがあるので気をつける必要があります。(本人が自称している場合もありますが、イヤな気持ちになる人のほうが多くいます)

人の性のあり方を表す4つの要素

LGBTについてお話しする上で、欠かせない「性のあり方(セクシュアリティ)」というものがあります。それは、「身体的性別」「性自認」「性表現」「性的指向」という4つの項目です。

なぜなら、人の性別は「男」「女」という2つの言葉だけで表すことのできない、いろんな要素から成り立っているからです。下に具体的に書いていきます。

【身体的性別】(セックス)

文字通り、「からだの性別」のことです。生まれたときの性別ということもできます。一般的に、男性であればペニスがあったり、からだの中に精巣があったりします。女性であればヴァギナがあったり、子宮や卵巣がからだの中にあります。また、性染色体といって人の性別を決める染色体がXYの場合は男性、XXの場合は女性としてわけられています。

【性自認】(ジェンダーアイデンティティ)

 自分の性別を自分でどのように感じているか、というものです。「こころの性別」といわれることも多くあります。この性自認には、男性、女性の二つだけではなく、中性(男女の中間である)や両性(男女どちらでもある)、無性(どちらでもない)、どちらかといえば男性、どちらかといえば女性、揺らいでいる、などというように、男女二つだけではわけられない様々な感じ方をしている人もいます。

【性表現】(ジェンダーエクスプレッション)

これは、簡単に言うと見た目の性別のことです。服装などの身につけているものや、仕草、言葉づかいなどが「男性らしい」のか「女性らしい」のかということです。性自認と性表現は一致している場合が多いのですが、そうではない場合もあります。性自認と性表現が異なるケースを表したのが、次の例です。

 

・「性自認が男性」で「性表現が女性」

→「自分を男性だと認識しているけど、見た目には一般的に女性的と言われるものを好み、女性らしいと言われる仕草をしている」(TVなどでオネエと呼ばれている人の中にも、このタイプは多くいます)

 

・「性自認が女性」で「性表現が中性」

→「自分を女性だと認識しているけど、見た目には中性的な服装をしている」

 

このように、性自認と性表現は必ずしも一致するわけではありません。

ただ、何を「男らしい」「女らしい」とするかは、その国や社会の状況によって違ってきます。(例えば、スコットランドでは男性がスカートのような「キルト」と呼ばれる服を着ていますが、これは勇猛果敢な証とされています。)

【性的指向】(セクシュアルオリエンテーション)

どの性別の人を好きになるか、ということです。恋愛対象や性的欲求がどの性別に向いているかということを表しています。この性的指向が異性に向いている人は「異性愛者」、同性に向いている人は「同性愛者」、男女どちらにも向いている人が「両性愛者」ということです。

好きになる性別は、自分の意志や好みで選べるものではありません。いつ誰がどの性別を好きになるかは実は誰にもわからないですし、また、それを無理やり変えることもできないのです。

中には、恋愛感情や性的欲求を持たない人(または、そういう感情が極端に少ない人)もいます。恋愛感情も性的欲求も持たない人は「アセクシュアル」「Aセクシュアル」、恋愛感情はあるけど、性的欲求は持たない人は「ノンセクシュアル」などと呼ばれます。

上記のように、人の性別はさまざまな要素の組み合わせで成り立っています。このことを知ると、人の性のあり方は「異性愛の生まれつき男性」「異性愛の生まれつき女性」の2つだけで表すのが難しいことがわかります。

また、これらセクシュアリティの4つの要素を考えると、「LGBT」とまとめて呼ばれている人々のそれぞれの違いが見えてきます。レズビアン、ゲイ、バイセクシュアルは「好きになる性別(性的指向)」が同性や両性に向いていること、トランスジェンダーは「生まれた時の性別(身体的性別)」と「自分の感じている性別(性自認)」が違っていることが一般的に少数派なため、性的マイノリティと呼ばれるのです。

性のあり方はグラデーション

セクシュアリティについて考えるとき、「異性愛の生まれつき男性」「異性愛の生まれつき女性」という2つの言葉だけで表すことが難しいのは、もう1つ理由があります。それは「セクシュアリティはグラデーションである」ということです。これは性のあり方は2つだけではなく、さまざまな人がグラデーションのように存在しているんだよ、と言う考え方です。

例えば、「男性」の中にも、バリバリ仕事をして体もムキムキな人もいれば、優しく穏やかであったり、ファッションが中性的であったりする人もいます。

「好きになる相手」も男性しか好きにならない人もいれば、どちらかと言うとこっちかな?という人もいます。「Aセクシュアル」のように、はじめから恋愛感情を持たない人もいて、いろんな人が存在するのです。

 

セクシュアリティの多様性を実感しやすくなる例として、次のようにセクシュアリティの4要素について考えてみたいと思います。

 

①どちらかに丸をつけてください


これだと男女どちらかしかないので、選択肢も2つしかありません。ある程度、セクシュアリティの数も限定されます。

 

では、もう1つ。

 

②線上で自分の感じている位置に点を打ってください

これは①に比べると、より個別的・具体的にセクシュアリティを表すことができます。

人によって、点を打つ位置がさまざまになることが予想でき、いろんな人の存在が見えてきますね。

 

さらに、もう1つあげてみたいと思います。

 

③自由に記入してください

 

これなら、一人ひとりの感覚がより尊重されますね。きっと、同じものは1つもないくらい、様々な答えが出てくるのではないでしょうか?このように、性のあり方は2つだけではないのです。

性の多様性

そもそも、人は一人ひとり違っていて当たり前なんだというのが、セクシュアリティについて考える上で大切なことです。

例えば、LGBTではなくても、人によって好きな服装や趣味は違います。性格だって、外見的にすごく男性的で強そうに見えるけど本当は内面的に優しいところがあったり、可愛いものが好きだったり、女性的な見た目をしていても内面はサバサバしていてたくましい人もいますよね。

それぞれが違っていることが当然で、LGBTに限らず、多様な人が多様なままでいいのです。

このように「性のあり方」は誰しも違うということが大前提なのですが、「LGBT」と一言で表してしまうと、一般的ではない4種類の人々というように感じられてしまいます。

一人ひとりの生き方がそれぞれ異なっているように、「性のあり方」もみんな異なっていていて、すべての人のあり方が尊重されることが大切です。どんな「性のあり方」を持っている人でも大切にされて生きやすい世の中になれば、性的マイノリティやLGBTという言葉もいずれいらなくなってしまうかもしれませんね。

この記事が、一人ひとりが自分のままで大切にされていい存在なんだと思ってもらえるキッカケになれば、嬉しいです。

 

まとめ

・LGBTとはレズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字を取ったもの

・人の性のあり方を構成する要素には「身体的性別」「性自認」「性表現」「性的指向」の4つがある

・性のあり方はグラデーションのように様々

・多様な人が、多様なままで大切にされることが大切

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